韓国系の海外の反応サイトでは、韓国発のスマートフォン向けWebマンガ『ウェブトゥーン』が話題になることも多くあります。(ウェブトゥーン=スマートフォンで読むことに特化した縦スクロールのカラー漫画)
その多くは、日本でのウェブトゥーン売り上げがものすごく、日本を席巻しているみたいな記事なのですが、そこでの韓国人の意見をみると日本におけるウェブトゥーンの現状について考え違いをしているように思います。
ウェブトゥーンに関しては以前に1度記事にしているので、そちらも併せてご覧ください。

今回見たウェブトゥーンに関する記事では、日本の漫画市場は7000億円あり、その内、電子漫画が5000億円、紙媒体の漫画が2000億円、ウェブトゥーンが1000億円と記載されていました。(計算が合わないので電子漫画にウェブトゥーンも含まれているのかもしれない)
昨年、漫画アプリで1位の売り上げは、LINEマンガ(韓国企業のNAVER系)の689億3400万円です。
現在の漫画アプリはLINEマンガとピッコマ(韓国企業のカカオ系)が2大プラットフォームで大半のシェアを獲得しており、ウェブトゥーンの売り上げ1000億という数字は、こういった韓国系の漫画サービスの売り上げを合算していると思われます。
では、ここでピッコマのPC向けサイトの上部に載っていた漫画一覧を御覧ください。

上記で示される漫画の内、ウェブトゥーンに該当する作品は3つだけで、他の7つは従来型の横読み漫画なのです。
アプリでは表記が違うのかもしれませんが、LINEマンガやピッコマの売り上げの中に従来型の漫画も相当含まれていると思われます。
従来型の漫画とウェブトゥーンで分けて売り上げを発表しているのかまではわかりませんでしたが、海外の反応サイトでみる韓国人の意見は、LINEマンガやピッコマの売り上げは全てウェブトゥーンのものと考えている人が極めて多いのです。
日本の情報でも同じようなことが見受けられるので仕方ない部分もありますが、正確にはウェブトゥーンが日本を席巻しているのではなく、韓国系の漫画アプリが日本を席巻しているのです。
その背景にウェブトゥーンの誕生があったことは事実でしょうが、現実的に韓国系の漫画アプリの中に従来型の日本漫画作品も多数あるわけですから、韓国系の漫画アプリ=ウェブトゥーンと単純に捉えるのは間違いであると言えます。
ウェブトゥーンについて、もう1つ言及しなければならないことがあります。
それは、ウェブトゥーン最大の消費国が誕生の地である韓国ではなく日本であるということです。
これはウェブトゥーンが面白いというより、日本では漫画を読む文化が極めて強く広がっているため、日本人が新しい形の漫画を容易に受け入れたからと考えられます。
つまりウェブトゥーンが日本で一定の人気を得たことは、韓国発信の文化が日本を制したという類の話ではなく、日本の漫画文化が国民全体にまで広がるほど強いものであるという証明なのです。
近年は日本人の漫画家もウェブトゥーン型の漫画にどんどん参戦しており、ひょっとすると将来はウェブトゥーンも日本の漫画界が飲み込んでしまい、大半のウェブトゥーン作品を日本人が描くようなことになっていくかもしれません。
実際に、韓国企業のNHN(旧NAVER)系の漫画アプリ『comico』は、韓国を含めた日本以外の事業を今年の10月31日までに停止し、日本でのみサービスを展開するなど既にこういった兆候が見られているそうです。



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